スマートフォンのポートレートモードは得意な写真、苦手な写真がはっきりしています。
複雑な形状のものは苦手だと言われていますが、中でも猫の難易度はものすごく高いと言えます。
一眼レフカメラの写りを参考に、iPhoneのポートレートモードはどのくらい猫を撮れないのかを比較しています。
見せてもらおうか!iPhoneのポートレートの実力を!
目次
EOS M100 vs iPhone 12 mini
両方とも2021年に購入した機種ですが、EOS M100は型落ちにつき2017年に発売したカメラになります。
ただし、EOS M100にはキャノンの定番のレンズEF50mm F1.8 STMを装備させています。一眼レフカメラのいいところをお見せできる構成となっています。
iPhone 12 mini
スマートフォン代表として、iPhone 12 miniを検証に利用します。
いわずと知れたiPhoneですのでカメラについて、世界中の人々がiPhoneのカメラでたくさんの写真を撮っています。かなりの実力のカメラを装備しています。
EOS M100 EF50mm F1.8 STM
小型で低価格なミラーレス一眼レフカメラですが、きれいな写真が撮れます。
なんと言っても、明るいレンズEF50mm F1.8 STMを装備しているので、いい感じのボケみを表現できます。
一眼レフカメラ vs iPhoneポートレート
早速、猫の写真の写りを比較します。
猫の写真を同じアングルで撮るのは大変難しいのですが、黒猫にモデルをお願いしたところ、完璧な比較をする事が出来ました。画角が多少違うのはご了承願います。
この写真だと、さすがに一眼レフカメラのボケみがとても際立っていますが、iPhoneのポートレートモードも頑張っているように見えます。
しかしながら違和感があるところがあり、それは耳の先端の毛の部分がiPhoneのポートレートモードではボケる感じになってしまっているのです。
拡大してみるとその差はハッキリします。
iPhoneのポートレートモードでは全体的に、モフモフ感がなくなり、耳の先端部分は完全にボケてしまっています。
細かいことは気にするなと言われてもこの差は大きいかなと感じます。かなり気になる…。
被写体の輪郭を浮き出すような合成写真を作り出すiPhoneのポートレートモードですが、モフモフ感は期待できないのですね。
猫ひげ問題
特に猫の写真はiPhoneのポートレートモードに向いていないのが猫ひげで俗にいう、猫ひげ問題です。
猫の長いひげが、顔からはみ出た部分がなくなってしまうのです。
これは拡大しなくてもハッキリとわかると思いますが、念のため拡大すると…
悲しいくらいに輪郭のところで猫ひげが切れてしまっている。
演算んで追いつかないのか、そもそも猫ひげの処理は難しいのか。テクノロジーでなんとかしてほしいものです。
猫ひげどころか、写真の左側の輪郭がぼやけてしまって、写真としては完全に破綻し、合成写真であることがバレバレになっており、やはり猫ひげが完全に消されてしまっています。
輪郭のモフモフ感はまったくなくなってしまっています。
エフェクトの強度にもよると思うのですが、現在の設定ではボケ方がかなり強い印象になっており、現在のところ、猫の毛と背景の境界線がはっきり認識できていない模様ですね。
これらはiPhone Proシリーズであればマシなのかどうかは分かりません…。
また、猫ひげだけではなく、耳毛なども問題ありです。
こちらも猫ひげ問題に続いて、背景との境界線が認識できていないです。
もう、猫はポートレートモードで撮れないと言い切るしかないでしょう。
ここまで毛という毛がボカされてしまっていては、猫をポートレートモードで撮るなと言うことなのでしょう。
可能性を感じる写真
しかし、次の写真は改善しようとしている努力が見える写りになっています。
猫ひげが写っている写真です。
拡大してみると…
半分くらいは消されないで写っている写真になっている。
数年後には猫ひげが消えない写真になる可能性がありますね。
モフモフ感が残るような写真になるように頑張っていただきたいです。
一眼レフカメラの写真
一眼レフカメラで撮った写真は合成写真でなく、光学的にボケているので、iPhoneのポートレートモードと比較して不自然な感じはないです。
作品というよりは、このように撮れるとの例ですのであしからず。
奥の猫ひげも自然なボケ方になっています。
まとめ
iPhoneのポートレートモードは合成写真がゆえに複雑な被写体を撮るのは難しい。
顔の輪郭外の猫ひげは、すっぱりと消えて無くなってしまう。
但し、数年後には進化している可能性は感じる。
猫の写真をスマホで撮影するときは、ほとんどの場合にポートレートモードでは撮ってはいけない。
以前の記事もご参照ください。